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インプラント治療は後悔する?メリット・デメリットと治療リスクを現役の歯科医師が解説

執筆者の写真: 山浦 泰明山浦 泰明

更新日:2024年10月24日

歯を失ったときの治療法として、機能性・耐久性・審美性などに優れるインプラント治療は昨今多くの人に注目されています。


しかしその一方、ネットを調べると「インプラント治療を受けて後悔した」、「インプラント治療をやらなければよかった」という声も少なくありません。


そこでこの記事ではは、インプラント治療のメリット・デメリット、インプラント治療を行った方が後悔・失敗した実例、治療後のリスクや注意点、そしてインプラント治療をお願いする歯科医院の探し方について、現役の歯科医師が詳しく解説します。


現在インプラント治療を検討中の方、インプラント治療に不安を抱えている方はぜひ参考にしてください。



インプラント治療とは?

インプラント治療とは、歯を失った部分に人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。


入れ歯やブリッジの場合、咀嚼力や発音、審美性の部分にデメリットがありますが、インプラントは顎の骨と連結されるため、噛む力が強く、見た目も自然で元々あった天然歯と同じ感覚で使うことができます。



インプラントのメリット

インプラント治療の具体的なメリットは主に以下のような点があります。


1.自分の歯と同じように使える

インプラントは顎の骨に直接埋め込まれるため、骨の支えにより強い力に対して安定性があり、天然の歯と同じような噛む力を得られます。


これにより、硬い食べ物も問題なく噛むことができ、食事を十分に楽しむことができるほか、適切な咀嚼による消化の改善や栄養摂取の向上にもつながり、結果として健康維持に貢献します。


また、歯が無い状態や入れ歯よりも発音も自然になり、会話の際の不快感も軽減されるので、入れ歯やブリッジと比べて違和感が少なく、日常生活での快適さが格段に向上します。



2.周りの歯に負担をかけない

ブリッジ治療では隣接する健康な歯を削る必要がありますが、インプラントは失われた歯の部分のみを治療するため、周囲の歯を削る必要がありません。


また、ブリッジのように隣接する歯(ブリッジの支えとなる歯)や、入れ歯の支えとなる歯などの負担が無いため、周囲の歯、そして全体の歯の寿命を延ばす効果も期待できます。


3.長期的に使用できる

インプラントは適切な治療とセルフケアやメインテナンスを行えば、10年以上、場合によっては生涯使用することができます。


10年間の成功率は90~95%と報告されており、20年間のフォローアップにおいて92.8%の成功率が報告されている論文もあります。


世界的には40年以上も持続して使われているインプラントもあり、入れ歯やブリッジと比較して非常に長い耐用年数が期待できます。


4.審美性に優れている

インプラントは見た目が天然歯に近く、高い審美性を実現できます。


インプラントの人工歯は既存の歯の色や形に合わせて作製・調整するので自然な仕上がりになります。


インプラントのデメリット

反対に、インプラントのデメリットは以下の点です。


1.外科手術が必要

インプラント治療には外科手術が必要となります。


通常、局所麻酔を用いて行われますが、静脈内鎮静法や全身麻酔が必要な場合もあります。


また、全身状態によっては手術を受けられない場合があり、特に糖尿病や骨粗しょう症、心臓病などの持病がある場合は、慎重な検討が必要です。


2.自由診療のため治療費が高額

インプラント治療は保険適用外の自由診療となるため、治療費が高額になります。


一般的に1本あたり30万円から60万円程度かかり、複数本必要な場合はさらに高額になります。


また、骨量が不足している場合は骨造成手術が必要となり、追加費用が発生します。


ただし、長い目で見るとインプラント治療の方が他の治療法よりも安くなることもあるので、治療前には一度詳細な見積もりを出してもらったり、分割払いなどの支払い方法を相談したうえで決めるようにしましょう。


3.治療期間が長期になる

インプラント治療は、通常4〜6ヶ月程度の治療期間を要します。


これはインプラントが顎の骨と結合するのに時間がかかるためで、骨造成が必要な場合は、さらに数ヶ月長くなることもあります。


ただし、長期間の治療中は特に定期的な通院は必要ないため、治療期間は長いですが時間的な制約は少ないです。


4..定期的にメインテナンスが必要

インプラント治療後も天然の歯と同じように、長期的な維持のためには定期的なメインテナンスが不可欠です。


通常、3〜6ヶ月に1回程度の歯科検診が推奨され、定期健診においてプロフェッショナルクリーニング、インプラント周囲の状態チェック、咬み合わせの調整などを行っていきます。


また、定期検診以外にも、患者様側でも日々の丁寧な歯磨きやフロスや歯間ブラシの使用も重要になります。


メインテナンスが不十分だと、インプラント周囲炎などの問題が生じるリスクが高まるため、継続的なケアは避けられません。


インプラント治療で後悔・失敗した5つの例

そんな機能性・耐久性・審美性に優れるインプラントですが、デメリットもいくつか存在します。


ここでは実際に起こり得る後悔や失敗の例を挙げます。


1.インプラント周囲炎になった

インプラント周囲炎は、細菌がインプラントに感染し、インプラント周囲に繁殖してインプラントの周囲組織に炎症が起こる疾患のことです。


症状が進行すると、インプラントの脱落に繋がります。


インプラント周囲炎を引き起こさないためには、適切な治療、日々のセルフケア、そして定期的な歯科検診を欠かさないことが重要です。


2.インプラントが骨に定着しなかった

インプラントは、時間経過とともに顎の骨と結合することで安定します。


しかし、インプラントの埋入時に、過度の早期荷重、感染、全身疾患(糖尿病など)、喫煙習慣が原因で、稀に骨とインプラントがうまく結合しないということもあります。


この場合は再度埋入手術が必要になり、体への負担も大きくなってしまうため、事前に歯科医師にリスクがあるかどうかをよく確認しておくことをおすすめします。


3.痛みや腫れが長期間続いた

手術後の痛みや腫れは一般的ですが、それが長期間(数週間以上)続く場合は問題があります。


これは、手術の侵襲が大きい場合や、手術中や手術直後の感染などが主な原因ですが、これが長期間続くと骨結合の妨げになる可能性もあり、場合によってはインプラントの除去や再手術が必要になることもあります。


症状が長引く場合は、早急に担当医に相談し、原因の特定と適切な処置を受けることが必要です。


4.見た目が悪くなった

インプラント治療は基本的には審美性が高い治療になりますが、一方、審美性に関する不満も出る場合もあり、そのような審美性の不満はインプラント治療後の主要な後悔の理由の一つです。


特に前歯部のインプラントでは、患者の期待が高く、わずかな不自然さも大きな不満につながります。


例えば、インプラントの位置が不適切だと、歯肉のラインが不自然になったり、歯並びが不自然に見えることがあります。


また、時間の経過とともに歯肉が退縮し、インプラントの金属部分が露出してしまうケースもありますので、治療前に歯科医師に確認をしておきましょう。


5.想定以上に費用がかかった

デメリットの部分でも解説したように、インプラント治療は自由診療のため、保険適用外となり高額です。


また、治療開始後に骨造成手術が必要になったり、複数本のインプラントが必要になったり、合併症が発生して再手術が必要になったりと想定外の追加治療が発生した場合は、さらに費用が膨らみます。


なので、治療前に詳細な見積もりを受け、追加費用が発生する可能性についても確認しておくことが大切です。


また、費用面での不安がある場合は、分割払いやローンなどの支払い方法について相談することも検討しましょう。



インプラント治療で後悔しない歯科医院の選び方

インプラント治療で後悔しないためにも、歯科医院選びはとても重要です。


ここでは、歯科医師の視点で後悔しないための歯科医院の選び方のポイントを紹介します。


1.歯科医院の実績・口コミを確認する

インプラント治療の成功率は、歯科医師の経験と技術に大きく依存するため、インプラント治療を検討する場合は、まず気になる医院のインプラント治療の実績や口コミを確認しましょう。


当たり前ですが、実績が豊富に医師ほど様々な状況に対応できるので、HPやSNS、Googleマップの口コミなどで来院前に一度チェックしておくことをおすすめします。


また、その際は医師が現在も継続的に研修や学習に取り組んでいるかどうかも確認しておくとよいでしょう。


2.最新の設備と技術があるか

最新の設備と技術を導入している医院は、より精密で安全な治療を提供できる可能性が高くなります。


特に歯科用のCT撮影装置は顎の骨の状態を3次元的に把握でき、正確な診断と治療計画の立案に不可欠です。


また、デジタルガイデッドサージェリーシステムという、歯科用CTで撮影した3D画像を元に、テンプレートを作成してインプラント手術を行う方法を採用している医院では、より精度の高いインプラント治療が期待できます。


なので、これらの使用の有無や活用状況を確認しておきましょう。


3.カウンセリング・セカンドオピニオンを受ける

インプラント治療は、医院によって治療のアプローチ方法や費用、治療の考え方が異なります。


そのため、複数の医院でカウンセリングやセカンドオピニオンを受けて相談し、比較検討するのもとても有効な手段の1つになります。



インプラントでお悩みの場合は甲府市の「山浦歯科医院」

もし山梨県でインプラント治療についてお悩みであれば、甲府市の「山浦歯科医院」にご相談ください。


当院は自由診療を中心に治療を行っており、豊富な実績と最新の設備を備え、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療プランをご提案しています。


これから初めてインプラント治療を受けられる方はもちろん、すでに他院で治療中・治療が終わったけど悩みがあるという方は、お気軽にご連絡ください。

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〒400-0031山梨県甲府市丸の内二丁目33-8

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